シリーズ「あおば子育て事情」は江口 寛さんの文です。彼は30年来の私・大貫の友人です。私の市政ファイル384号からの転載です。
先日から、神奈川新聞で「先生が倒れていく」という、いささかショッキングな連載が始まりました。その1・2回では、「学級担任、教務主任、部活動の顧問、朝練から始まり12時間以上学校にいる。土日も部活動の予定が入る。さらに進路指導、トラブルや保護者の対応、提出物、研修・・・・・・・」と、ダウン寸前の中学校教師を取り上げています。
その中で、このコラム121(2012年10月23日号)でA中学校のK先生と紹介した、あざみ野中学校の工藤先生(享年40)の過労死(公務災害不認定)のその後がわかりましたので、まずはその報告です。
工藤先生は、あざみ野中学校へ転任した直後の2007年6月に亡くなった。くも膜下出血だった。遺族は労務災害を申請、一度は不認定とされたものの、昨年12月に5年半の歳月を経て、ようやく過労死と認定された。
工藤さんの妻・祥子さん(46)は「それでも、うちは幸運なケース」と語る。「校長や市教委など、任命責任を問われる可能性があるため、普通は非協力的な立場の人まで、全面的に力を貸してくれた」からだ。
だが祥子さん自身もこの間に倒れ、小学校教諭の職を辞している。(「神奈川新聞」4月27日)
在職中に亡くなった県内の教職員が、2007~2011年度の5年間で173人。精神疾患による休職者が11年度で388人(うち横浜150人)。生徒のためには、我が身を削るしかないのが現実なのか?