シリーズ「あおば子育て事情」は江口 寛さんの文です。彼は30年来の私・大貫の友人です。私の市政ファイル424号からの転載です。
前々回の吉野弘さんの詩「奈々子に」の続きです。(A)と(B)に、当てはまる言葉を考えながら読み進めてください。
お父さんが
お前にあげたいものは
(A)と
(B)心だ。
ひとが
ひとでなくなるのは
(B)ことをやめるときだ。
(B)ことをやめるとき
ひとは
他人を愛することをやめ
世界を見失ってしまう。
自分があるとき
他人があり
世界がある。
お父さんにも
お母さんにも
酸っぱい苦労がふえた。
苦労は
今は
お前にあげられない
お前にあげたいものは
香りのよい健康と
かちとるにむずかしく
はぐくむにむずかしい
自分を愛する心だ。