シリーズ「あおば子育て事情」は江口 寛さんの文です。彼は30年来の私・大貫の友人です。私の市政ファイル442号からの転載です。
ちょっと前の話。「もうダメ、ボロボロ。受かりっこない。明日の面接も行きたくない。」2月の公立高校入試の学科試験から帰ってきた、知り合い娘さんの第一声だったそうです。幸い、娘さんは家族の励ましと、「私もボロボロ!」という友だちの話に気を取り直し、面接に臨み希望校に入学できたそうです。
娘さんや友だちがボロボロと思ったの道理で、前年より数学の平均点で13.8、理科では27.8も下がっていたのです。
合格者平均点の推移 100点満点
国、社、数、理、英
2012年 71.0、64.2、67.0、62.8、68.8
2013年 67.8、51.1、65.5、66.4、54.8
2014年 60.8、49.5、51.7、38.6、59.6
※2012年は50点満点を100点に換算。2013年からは、調査書と面接だけの前期選抜がなくなり、全員に学科試験が課され、「思考力、判断力、表現力等」がより重視され、全教科に記述式の問題が出題されました。
また、それまで学校独自の問題を作成していた横浜翠嵐、湘南などの学力向上進学校も同一問題になり、それらの高校の意向が問題作成に影響したと考えられます。その結果、2014年の数学や理科では正答率1.8%、3.7%の問題もでる程でした。
これでは、中学校で授業についていけない生徒や、「塾に行かなければ志望校に合格できない」という事態がますます増えるのではと、心を傷めます。